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☆飯山のなるほど風土記☆ 『典座と亭主役って知ってる?』
2015/10/13(Tue)

地元のお母さんやおばあちゃん達とお話していると「おらの若い頃はな…。」的な話が尽きません。懐かしさと自慢話が満載で、その生き生きとした話っぷりに女子力と生命力さえ感じます。それが自然とこんこんと湧き出てくるから面白くて時間も忘れて聴き入ってしまいます。

「りえちゃん、てんぞって知ってる?」

「え~、知らない!何ですか?食べ物?」

「あははっ!食べ物じゃないよ。あっ、知らねんなぁ~。今の若い衆は知らねぇっか…。」

(わからない…私だけ(・・;)?)

「てんぞってのは、典座って書くんだけん、要は役目の名前で…。」と、その場にいた若者の私のためにお母さん達による特別講義が始まりました。お茶を飲みながら…。

聞くと、ここ飯山では昔から冠婚葬祭や人寄せの時に「典座と亭主役」がいて、今は少なくなってきたもののその文化は現在も伝え継がれているそうです。

「典座」は、まかない親方として一族の長老(主に男性)が献立から器類、配膳の仕方までのお勝手の全てを指示する役目。誰が見てもわかるように大きな紙に書いて貼り出すのだとか…。

もともと「典座」は仏教の中でも永平寺などの禅宗寺院の役職の一つで、修行僧の食事や仏様の供膳など食を司るお偉いお坊さんのことで、道元禅師が「典座教訓」や「赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)」の中で説いて一汁三菜の日本食の原点を守っています。

それがなぜ一般の家庭の風習にもなったのかは不思議ですが、寺の町飯山ならではの文化が庶民にも自然と伝わったんだろう…とお母さん達は話していました。今でも飯山では大聖寺などに典座役がいる禅寺があります。

「亭主役」は、その家の家主とは別に親戚か近所の男性が担当し、もてなす側のリーダーとして宴席の注文や司会進行を取り仕切る役とのこと…。

「昔は冠婚葬祭がある度に嫁ぎ先で「どうしたらいいもんか…」とまごまごしていたら「典座と亭主役さんがちゃんと指示してくれっからその通りに動きゃ~いいんだ!」と言われてね…。そういう場で、親戚や近所の衆の動きを見ながら覚えていったんだよ…。下ごしらえや段取りにもその場その時でひとつひとつ意味があって自然と身についていったもんだよ。有り難い経験でしょ?」と…。(もちろん、家や地域、宗教、宗派によって様々です。)

例えば…と色々教えてくださいました。

☆いもなますは、婚礼や祭事にはにんじんも入れて紅白で祝うが、不祝儀の時は入れない。

☆切ることは「縁を切る」につながるので、お祝い事ではなるべく包丁を入れず、芋は丸のまんま煮る。

☆不祝儀では、急な出来事なので大根は面取りせずに煮る。逆にお祝い事では丁寧に面取りしてもてなす。

☆酢や海苔は贅沢品だったので、お祝い事の時だけ海苔巻きを作る。

などなど…。

それは、常識とはまた意味合いが違うかもしれないけれど、脈々と受け継がれてきたものには誰もが納得できることばかり!理にかなった言い伝えだな~と思います。

こういったお母さんやおばあちゃん達世代が台所で育み培ってきた風習や知恵、技をお聞きする度に、私は明るい未来を感じています☆

また色々お聞きしたらご紹介しますね(*^^*)

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